艇庫ブログ

皆さんこんにちは。4年生の多賀晃也です。

 

ふと思い返すと、結構色んな艇種でレースに出たなと思います。

三年東日本1X、三年お花見2X、二年インカレ2・三年全日2+、NZ南島選手権4X、北大戦新人4X+、2年全日・3年インカレ4−、2年東日本・2年新人戦4+、一年新人戦・2年お花見・3年軽量級・北大戦・全国エイトレガッタ・河北8+。。。

 

 

どんな種目でも、「全員の動きを合わせよう!」と言われてきました。

 

 

ほんとうに全員の動きが合えば速いんですかね???

 

(ブレードが水に入っている時にボートは推進力を得る→じゃあずっと入ってれば良いじゃん!)

(もしかしたら、ストフォアとバウフォアの動きを完全にずらして、常に誰かがドライブしている状態を作って、交互に漕いだほうが速いんじゃないか???)

 

上記のことは、ボートを始めたら誰しも一度は思うのではないでしょうか。

 

 

そんなことについて、物理学?の観点から真面目に調べている人がいるらしく

その人は

「動きをずらして漕いだほうが(位相ずらし)、出力変動減るので船体の摩擦抵抗少ない(船首上下動も減る)ので有利」

という仮説を立てました。そして、論文にしています。

http://physicstoday.scitation.org/doi/10.1063/PT.3.3606

 

その中で、揃えて漕いだ時(同期漕ぎ)とずらして漕いだ時(非同期漕ぎ)がグラフにまとめられています。

 

 

aの写真がロンドン五輪のレース写真、

bの写真がその時のイギリス4−のスピードと時間のグラフです。(縦軸V:スピード(velocity)、横軸:時間)

(In:ブレードが水中に入った時。Out:ブレードが水中から出た時)

 

cの写真がプールの上にボートと漕手の模型を浮かべたもの

dの写真が、漕手の漕ぎを合わせた時とずらしたときの差のグラフです。

(青:完全同期(ϕ = 0°)、緑:前の人と半分動きをずらした時(ϕ = 45°))

 

dから、動きが同期してない時の方が、一定のスピードで進んでることがわかりますね。

オキアミという小さいエビも、五本の足を前から順番に、ずらして動かして泳ぐことで効率よく進むことができるらしいです。

 

 

これは大発見じゃないか???

 

 

ぼく「というわけで、次の乗艇からはみんなでずらして漕ごう!!!」

謎の勢力「ちょ待てよ」

謎の勢力「次の動画を見てもらおうか」

 

 

 

 

 

・・・はい。みんなで合わせたほう(同期漕ぎ)が速いですね。

 

 

論文http://physicstoday.scitation.org/doi/10.1063/PT.3.3606によると、

「同期漕ぎをするとオールが水から出た後のリカバリー中もスピードが伸びている(写真b,d参照)ので、

オールによらない推進力があるに違いない。リカバリー中、漕手がボートのスタンに向かって揃って動く時、漕手は船底を自分の方へ引っ張り、ボートを加速させる。非同期漕ぎでは慣性による加速が減ってしまう。」

だそうです。(多分こんな訳だと思います。原文も載せときます)

 

"if you return to the velocity profiles in figure panels b and d, you’ll see that the speed in the synchronized configuration keeps increasing at the beginning of the recovery stroke—that is, after the oars have been lifted from the water, as indicated by the red lines. If the velocity keeps increasing when the oars are out of the water, there must be an additional propulsive force that does not depend on oars. In fact, the force results from the motion of the rowers on the boat. When the rowers return together to the stern of the boat during the recovery stroke, they pull the hull beneath them and accelerate the boat. Since the crew of a coxed eight weighs several times what the boat does, the rowers generate a significant force. When they are desynchronized, that inertial boost is reduced."

 

 

 

 

 

こうして結局明日からもみんなで揃えて漕ぐことが決まった訳ですが、

「こうしたらボートが速く進むのは常識だろ!」

的な理論にはやはり理由ががあるんですね。

 

 

 

以上、「やっぱりみんなで合わせて漕ぐと速いよ!」のお話でした。

 

来たる河北レガッタでも、全員の漕ぎを合わせてスピードを出していきましょう!!!

 

 

多賀晃也でした!

 

 

 

 

p,s, 1929年にロンドンのボートクラブで実際に漕手の漕ぎをずらして漕いでみた動画がありました。

興味があればご覧ください。

 

 

 

 

 



2017/06/26 (月) 16:24 | -
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